ワインミニ知識

ファインズ トップワインミニ知識プロに聞くワインのコツ > 第五回 ロックとの親交、そしてワインへの想い(1)
  •  
  • ワインミニ知識
  •  
  • ヴィンテージチャート
  •  
  • ワインはこのように造られる
  •  
  • スタッフのおすすめWINE
  •  
  • おすすめマリアージュ
  •  
  • プロに聞くワインのコツ
  •  
  •  

プロに聞くワインのコツ

ギヨーム(ブランド担当)と向島葡萄亭 林シェフソムリエ
コジト山田シェフ(左)と
ブランド担当のギヨーム

「アンリはアーティスト、心でワインを造る」そうおっしゃるのは、コジトの山田シェフ。ドメーヌ プリューレ ロックの当主アンリ=フレデリック・ロック氏と親交が深く、日本でいち早く彼のワインを扱っています。

山田氏だから知るアンリ=フレデリック・ロック氏の素顔や、ワインの良さを語って頂きました。

 
ロックのワインとの出会い
ギヨーム:
まずはドメーヌ プリューレ ロックのワインとの出合いを教えて頂けますか?
山田氏:
1988年からヨーロッパに修行に行き、89年からニュイ サン ジョルジュに住んでいました。「オステルリー・ド・ルヴェルノワ」でジャン・クロテ氏の下、スーシェフとして働いていたのですが、一時期出向で「コート ドール」というお店で働いていました。そのお店がプリューレ ロックの醸造所の前にあったこともあり、プリューレ ロックのワインを飲んでいました。
ギヨーム:
その頃からアンリ=フレデリック・ロック氏と親交が深かったのですか?
山田氏:
その頃は会ってはいたけれど、そんなに親しいというわけではなかった。
ボンクラン
2000年に一緒に飲んだプリューレ ロックのワイン。ボトルの後ろにはロック氏のサインが。
ギヨーム:
親交があったからワインをお店で使うようになったのかと思っていましたが、ワインを気に入っていたから使い始めたんですね。
山田氏:
そう。現地でワインを飲み、気に入って使い始めました。でも1994年からお店を始めて、95年頃から使い始めたんだけど、最初は日本で輸入している会社がなかったから、アメリカ経由で輸入していました。
彼と親交が深くなったのは、2000年に日本でヴィネクスポ アジアが開催された際に彼が来日してからです。
ギヨーム:
お二人がこんなに仲が良いのはどうしてなのでしょうか?
山田氏:
年齢が近いということもあるけど、やはり一番大きいのは、お互い一から始めて苦労しながらも大きくしてきたという点。彼も最初は自分のワインをパリのワインショップを1件1件回って営業していて、自分も小さな店を一から始めているから。昔はお互いすらっとしたイケメンだったけど、だんだん身体が大きくなり、最近では会うとサスペンダーの引っ張り合いっこしたりして(笑)。
 
クロ デ コルヴェへの想い
プリューレ ロック
プリューレ ロック
お店の入り口にプリューレ ロックで使われていた樽が置かれている。
ギヨーム:
山田さんのお店では、プリューレ ロックのワインをプライベートラベルで出されていますね?
山田氏:
師匠のジャン・クロテ氏はあの当時ブルゴーニュのレストランの中でグラン シェフのような存在でした。オスピス ド ボーヌの時には、スターシェフがお店に集まり、大勢で宴会の料理を準備したりと、影響力のあるシェフでした。
ワイン生産者たちとも仲が良く、有名生産者のワインをプライベートラベルでお店に置いていたんです。例えば、ラベルには「ジャン・クロテ」という名前とヴィラージュ名、そしてC.D.とだけ書かれていて誰が造ったかわからない。でもコルクを抜くとそこにクロード・デュガと名前が入っていて、飲むと特級クラスなんじゃないかと思うような美味しさという贅沢さ!まあ、ブルゴーニュの親方だからできたことなんだけど。そういう光景を見ていたから、プライベートラベルのことは頭にありました。
ギヨーム:
最初はキュヴェ アルモニ02でしたね。
山田氏:
いつも会うとジョークを交えて、おちゃらけた会話もするけど、これを決める時は、本当に真剣に話し合った。まずは、どの畑にするかを話し合ったんだけど、クロ デ コルヴェは彼にとって特別に想い入れのある畑で、「自分の娘の代になった時に、飲めるワインを造りたい」と強い想いを持っていた。私もクロ デ コルヴェは好きだったので、「特別なクロ デ コルヴェを造ろう」と決めました。
ギヨーム:
その娘さんは今ドメーヌで働いています。造る過程でいろいろリクエストはしたのですか?
山田氏:
アンリの想い入れが強くて、こちらのリクエストを挟む余地はなかった(笑)。まあ、醸造については口を挟むつもりはなく彼に任せていたけど、年に4回位チェックしに行っていました。
他のクロ デ コルヴェが瓶詰めされて一年経っても、二年経っても、キュヴェ アルモニはまだ樽の中で瓶詰めする気配がない。「アンリ、大丈夫なの?」と聞くと、「大丈夫、試飲してみろ」って言われて、飲むとまだガチガチ。もうこれは彼を信じるしかないなと思いました。「クロ デ コルヴェ」という1つの畑であっても、このキュヴェはその中で樹を選んで、アッサンブラージュもしていないので、他のものと違っても当然ですよね。最初に決めたコンセプト通り、一切妥協せずに造ったワインです。
ギヨーム:
昨年アンリとヤニック(※プリューレ ロックの共同経営者)が来日した際にキュヴェ アルモニ02を試飲して、ちょっと悔しい表情をしていました。あまりにも美味しくて(笑)。