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ドメーヌ クリスチャン モロー

シャブリのテロワールを凝縮させた味わい巨体の上に日焼けした丸顔と愛らしいクリッとした眼を載せたクリスチャンはシャブリの名物男のひとりだ。若いころには父親のドメーヌを継ぐという既定路線に反発し、放浪の旅に出た。旅先のカナダで生涯の伴侶を見つけ、思い出したころにようやく帰郷。ドメーヌを継いだ後は、祖先が1904年に取得した「クロ デ ゾスピス」などの銘畑 を有しながらも拡大路線に走り、巨大資本もとりいれてシャブリ有数のネゴシアンに発展させた。しかし路線対立から社長の座を降り、会社を完全に売却、悠々自適の生活を送っていた。会社は売却したものの畑については家族名義で所有し続け、契約問題が解決後、満を持して2002年に「ドメーヌ クリスチャン モロー」を興した。

2千人に満たないこの静かな村は、若かりし頃の彼には窮屈だったであろう。そんな彼もドメーヌ再興後はワインづくりを息子のファビアンに譲り、自らは応援役に回っている。
ファビアンは父親と180度異なり細身で、繊細で内向的な表情を見せる。父親のクリスチャンも「ファビアンは研究熱心で、毎年さらによいものを造ろうという姿勢が強い」と全幅の信頼を寄せる。「1ダースの生産者しかいない」という手摘み収穫にこだわり、「2人しかいない」というテーブル上での選果を行う。かつてシャブリは北の産地のシャープさを重視する「ステンレス派」とコート・ドール式の「樽派」に分かれた論争が盛んで、その父はステンレス派の代表だった。現在ファビアンは樽発酵とステンレス発酵を併用し、シャブリのテロワールと複雑味の両立を追求している。ほどよく豊かで厚みがあり、それでいてシャブリのアイデンティティを主張するミネラル感や酸の伸びやかさを備えるワインは、父の力強さと息子の冷静さを思い出させるのだ。

フランス/ブルゴーニュ

ドメーヌの歴史

モロー家の歴史は1814年に製樽業を営んでいたジャン・ジョセフ・モロー氏がネゴシアン“J モロー エ フィス”を設立したのが始まりです。
シャブリの名畑「クロ デ ゾスピス」を単独所有するなど、シャブリの第一人者としての名声を築きましたが、その後他社の傘下に入ることとなりました。

モロー家は歴代ワイン造りに携わってきましたが、品質に対する方針の違いから、現当主であるクリスチャン・モロー氏はJ モロー エ フィスを退社しました。しかし、モロー氏が畑の所有権を保有していたため、J モロー エ フィスがリース・販売権が切れた2002年からモロー氏がドメーヌ クリスチャン モローとして独自のワイン造りと販売を開始しました。

現在は、息子のファビアン・モロー氏が中心となり、クリスチャン・モロー氏は彼にアドヴァイスをする立場となり、親子二人三脚でワイン造りを行っています。

栽培

約12.5haを所有し、内グラン クリュが約5.5ha、レ クロの中の優れた区画である「クロ デ ゾスピス」を単独所有しています。以前からリュット レゾネを実践、2002年からは徐々にビオロジックに移行し、2010年にはすべての畑がビオロジックとなりました。収穫は手摘みで行われ、選果台をかねた収穫用の車を畑に横付けして、収穫と選果を同時に行っています。

マッサル・セレクションを実践していて、平均樹齢が80年近いヴァイヨン ギィ モローの区画から採取したクローンを使用しています。
また、平均収量50hl/haと収量を落とし、凝縮されてテロワールが見事に反映されたワインを造り出しています。

醸造

25〜50hlの小さめのタンクで区画ごとに醸造。発酵にはすべて天然酵母を使用しています。ファビアンがワイン造りに参加してから、オーク樽を使って発酵されるようになりました。オーク樽で発酵させる比率はグラン クリュで約50%、プルミエ クリュで約30%。但し、新樽比率は2%と低く抑え、テロワールの特徴を隠してしまわないようにしています。

  • Chablis 1er Cru Vaillon
    【 シャブリ プルミエ クリュ ヴァイヨン 】
  • AOC : シャブリ プルミエ クリュ
  • 品種 : シャルドネ
  • ヴァイヨンに6区画、4.8ha所有。ヴァイヨンを名乗れるほかの区画ではなく、ヴァイヨンの区画のみを所有しているため「Vaiilons」ではなく「Vaillon」と表記しています。 南から南東向きの日当たりの良い位置にあり、キンメリジャンの粘土・石灰質土壌。カリンやレモンの風味があり、程よいミネラルと樽の風味を感じさせるワインに仕上がっています。
  • Chablis 1er Cru Vaillon Cuvee Guy Moreau
    【 シャブリ プルミエ クリュ ヴァイヨン キュベ ギィ モロー 】
  • AOC : シャブリ プルミエ クリュ
  • 品種 : シャルドネ
  • ヴァイヨンの中の区画で、面積は0.8ha。現当主クリスチャンの父ギィ・モロー氏が植えた樹齢約80年の老樹のみから造られるスペシャルキュベ。通常のヴァイヨンに比べ凝縮感が高く、味わい・香り共にボリューム感が感じられます。
  • Chablis Grand Cru Les Clos
    【 シャブリ グラン クリュ レ クロ 】
  • AOC : シャブリ グラン クリュ
  • 品種 : シャルドネ
  • キンメリジャンの粘土・石灰質土壌で、南向きの日当たりの良い斜面の上から下まで幅広く所有しています。レ クロらしい引き締まった酸味と豊かなミネラル分を持ち、柑橘系の香り豊かな凝縮感のあるワイン。
  • Chablis Grand Cru Clos des Hospices dans Les Clos
    【 シャブリ グラン クリュ クロ デ ゾスピス ダン レ クロ 】
  • AOC : シャブリ グラン クリュ
  • 品種 : シャルドネ
  • レ クロの中の最下部にある小さな区画である「クロ デ ゾスピス」。1904年にモロー家がシャブリのオスピス(施療院)から購入し、単独所有しています。引き締まった酸味とたっぷりと豊かなミネラル分を持ち、リッチなボディと複雑な風味を特徴とします。