<2015年ヴィンテージ>
〜暑さによる、素晴らしいバランスと格別な品質〜

<天候概要>

冬:暖冬、少雨で霜は2月の数日間のみ。

春:気温が高く乾燥。5月末から6月10日にかけて開花。

夏:7月の平均温度は例年より3-4℃高く、37℃ を超えるという記録的な猛暑になる日もあり、例年に比べて90%も雨が少ない状況でした。乾燥した気候の影響がブドウの葉にも現れ、摘葉は行わないことを決定しました。

収穫:9月2日に開始。シャルドネの収穫は新鮮さを守るために特にスピードを持って早く作業が進められました。シャルドネもピノ ノワールも選果作業が必要ないほど健やかな状態で収穫されました。

  • 日照量

  • 降水量

定兼 弘氏
3代目アンリオ アンバサダー
ホテルニューオータニ大阪
フランス料理SAKURA チーフソムリエ

アンリオアンバサダー 定兼氏 2015年ヴィンテージ総評

天候の良い年の特徴が反映されて白・赤共に果実味豊か。特に赤が素晴らしい!
酸とタンニンの印象を抑えて、ファーストアタックに果実味が感じられます。お客様が素直に飲んで「美味しい!」と思えるヴィンテージです。
熟した果実由来の濃い味わいですが、ブルゴーニュらしいフィネスと余韻も兼ね備えています。バランスが良く、若いうちから楽しめるヴィンテージですね。

西山 雅巳氏
メゾン&ドメーヌ アンリオ
東アジア輸出担当

西山氏 2015年ヴィンテージ総評

グレートヴィンテージに見られる若いうちに堅固なタンニンが気になるといったことはなく、豊かな果実と、しなやかな口当たりが楽しめます。
特にピノ ノワールは糖度も高く、種も梗も完璧に熟しシルキーなタンニンに仕上がりました。暑く乾燥した7月にはブドウが焼けないか懸念されましたが、8-9月に適度に雨が降り果実は引き締まり凝縮していきました。
ここ数年のような雹害もなく、雨による腐敗などの病害もありませんでした。
ブドウの健康状態に関しては完璧に近いものだったので、ブシャ−ルは毎年60名の選果のスタッフを収穫期に雇うのですが、20名のみで対応できたほどです。

<ブシャール 新醸造長フレデリック ヴェベール氏の目指すワイン造り>

「スタイルがないのがブシャール・スタイル」
〜「畑の個性」をヴィンテージごとに最大限に引き出す〜

左:醸造責任者 フレデリック ヴェベール氏
右:アンリオ アンバサダー 定兼 弘氏

◆一部全房発酵を行っています。
例えばジュヴレでは、30%全房発酵をしており、フローラルな香り、
スパイシーさだけでなくストラクチャーを引き出しています。

◆樽の種類を複数採用
・樽会社6社と契約し、1〜2年の樽を使用。
・新樽比率は最大50%。
そのため、それぞれの樽の要素が溶けこみ
樽の個性が主張されないワインになっています。

「サン ヴァンサン醸造所」

人と物の流れがスムーズでシンプルな構造のため、あらゆる作業に対応できる醸造所。

地下1階、地下2回の3層構造。1階で選果、地下1階で醸造、地下2階で樽熟成を行っています。ポンプなどの使用を極力控え、自然の重力を利用したシステム。

様々な小区画のワインを別々に仕込むためステンレス発酵槽を、赤ワイン用、白ワイン用と各100基使い分けています。
地下2階では、長い樽熟成に理想的な環境で、エアコンを使用せず、地下深いカーヴならではの特殊な壁で安定した温度と湿度を保っています。

<定兼氏コメント>
2013年ヴィンテージ以降、醸造長がフレデリック氏に代わり、余韻が長くなりワイン造りの進化が感じられます。ヴィンテージ、畑の特性をみて全房発酵を一部取り入れることは、複雑性を求めるには良い取組みだと思います。一般的にコルトンは強い印象ですが、余韻やフィネスに欠けるものが多い中、2015年のコルトンはフレデリック氏も「最高傑作」と言う通り、余韻・酸・フィネス・力強さ全てのバランスが良く「スタイルの変化」が感じられます。 造り手の腕が試されるチャレンジングな難しい年にどうなるか、今後が楽しみです。

<アンリオアンバサダー定兼氏 2015年 テイスティングコメント>

  • Chardonnay La Vignée
    シャルドネ ラ ヴィニエ

    暖かいヴィンテージらしい黄色いフルーツ、ピーチを思わせるフルーティなアロマ。酸がまろやかですぐ飲めます。果実由来のリッチさとミネラル感がエントリーレベルということを忘れさせるくらい飲みごたえのある味わいです。

  • Pinot Noir La Vignée
    ピノノワール ラ ヴィニエ

    最初からブラックベリーのふくよかな香りがあり、青っぽさを感じさせません。酸や果実味、タンニンのバランスが良く、ACブルゴーニュの中でも高いレベルに仕上がっています。

  • Monthélie
    モンテリー (ドメーヌ)

    近年のヴィンテージと比較すると、やわらかくエレガントな酸を残しつつ、フルーツの香りが前面に出ているヴィンテージ。タンニンがソフトで香りが開き、フランスらしいフィネスがあります。15年は特にすぐ楽しんでも美味しいので、どなたにも満足していただけると思います。

  • Meursault
    ムルソー (ドメーヌ)

    フルーティでアロマティックな香りを最初に感じ、良いムルソーの特徴である石っぽいミネラル感がしっかり出ています。
    アフターにも苦味を感じ、長い余韻が楽しめます。酸がやわらかく、早いうちから飲みやすいムルソーです。

  • Gevrey-Chambertin
    ジュヴレ・シャンベルタン

    ヴィンテージの特徴とニュイらしさがよく出ています。13年の涼しげな感じに対し14年は果実味の印象がありますが、それを上回るファーストアタックの熟した果実味が印象的の15年。開いていて複雑味があり、タンニンはソフト。ヴィンテージの個性がよく出ているので、買いブドウも一部入るACジュヴレですが、ワンランク上に感じる味わいです。

  • Beaune de Château Premier Cru Rouge
    ボーヌ デュ シャトー プルミエ
    クリュ 赤 (ドメーヌ)

    アタックは果実味豊かで香りも開いている印象。ジュヴレ・シャンベルタンに比べより細かいタンニンを感じます。
    柔らかさ、力強さとエレガントさ、余韻の長さはここ10年で一番良いと思います!

  • Beaune Grèves Vigne de L’Enfant Jésus
    ボーヌ グレーヴ ヴィーニュ ド
    ランファン ジェズュ(ドメーヌ)

    さすがの安定した味わい。
    リキュールのような凝縮した香りが強く、複雑性と果実味を補う酸がしっかりあります。シルキーなタンニンが特徴的です。