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2018年5月 7日(月)

ウィリアム フェーブル 2016年 ヴィンテージ情報 「素晴らしい仕上がりに!」

現地情報

記録的低収量の2016年でしたが、残ったブドウは素晴らしい仕上がりになりました!醸造責任者 ディディエ セギエ氏とメゾン&ドメーヌ アンリオの東アジア輸出担当 西山氏にお話を伺いました。

■2016年 概要
1-2月: 暖冬 3月:寒さが戻り、平年に比べ気温の低い月
4月末: 短期間の厳しい寒さに見舞われ、4月26日と27日には霜が降る。
夏:  平年並みの気温だが、9月は夏のような天候で、平年を上回る。

降水量:前半に多く、特に5月は季節の平均降水量を140%以上上回る。5月13日と27日に雹を伴う激しい雷雨に見舞われた。 7月と8月、各月の平年の降雨量を30~70%下回り、 9月は雨の多い月となった。
日照量:前半、曇りの多い月が続いたが、後半は平年を上回り9月まで続く。

収穫は9月22日に開始されました。春の天候不順により、収量は予想された通り大幅な減少となり、シャブリでは18hL/ha、霜が降りたプルミエ クリュとグラン クリュでは、15~25hL/haとなりました。霜の被害に遭わなかった畑では、35~40hL/haの収穫となりました。
収量が大幅に減少してしまいましたが、ブドウは全体的に大変良好な状態でした。
  • ディディエ セギエ氏

醸造責任者 ディディエ セギエ氏

「とても難しい年だが、高品質な出来に」

ブシャールの畑では、9月22日に収穫開始しました。春の天候不順により、収量は予想された通り大幅な減少、記録的な低収量でしたが、残ったブドウは収穫期に乾燥してエネルギーを蓄え、結果出来がよいブドウが出来ました。アルコール発酵は滞りなく続き、マロラクティック発酵は既に完了しています。
素晴らしいミネラルを思わせる味わい、エレガントな仕上がり、酸は2015年より少ない印象です。前評判が悪い年ではありますが、現地を訪れるジャーナリストは「こんなによくできたの?」とよく驚かれています。

  • 西山 雅巳氏

メゾン&ドメーヌ アンリオ 東アジア輸出担当 西山 雅巳氏

「厳しい気候環境の中、透明感のあるフレーバーと洗練された酸を実現」

北の栽培地であるシャブリは、かつては4年に1度といわれた春の遅霜の被害が温暖化の影響からか、少なくなる傾向があり、代わりに安定した品質をもたらす天候が続き、かつての酸のしっかりしたワインというイメ-ジすら変わってしまう程でした。しかしながら、2016年はこの春の遅霜の大きな被害を受け、グランクリュから村名シャブリの畑まで広範囲に及びました。 5月には不安定で大量の雨(シャブリを流れるスラン川の氾濫)、その天候の影響による開花時期の遅れなども。結果、ご存知の方も多いように、2016年のシャブリ全体の生産量は大きく落ち込むことになりました。
 
ブドウ果が形成される前の気候の影響での減産は、ワイン品質には影響はありません。それが幸いし、ピュアで洗練されたフェ-ヴルのシャブリのスタイルはそのまま。8月の高温乾燥で一時期ブドウの生育が止まるハプニングがあったものの、収穫前の9月の雨によってバランスを取り戻したこともこの一因といえるでしょう。

2016年のウィリアム フェーブルで特におすすめなのがこちら!

<シャブリ グラン クリュ レ クロ 2016>
Chablis Grand Cru Les Clos

ワイナリー:ウィリアム フェーブル
地域:フランス、シャブリ
参考価格:17,000円

酸味、果実味、アタック全ての長所がバランス良い偉大なワイン。
完全な南向き、最高と評される上部の区画を多く所有しているウィリアム フェーブル。土壌は粘り気のある非常に色の白い粘土が深く広がり、化石を多く含む礫岩と石灰の石が混ざっています。シャブリの頂点にして、他のグラン クリュの長所を集めた総和の複雑味のある味わいで、熟成のポテンシャルがもっとも高いワインです。
なんと!デキャンター誌2018年2月号のブルゴーニュ2016ヴィンテージ特集にて、ウィリアム フェーブルの「レ クロ2016」が93点の高評価を獲得しました!