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アンバサダーが導く「アンリオトリロジー」の世界

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アンバサダー現地レポート
  • 第1回 ボトルの中で味わいを造る

    最初に訪問したのはシャンパーニュ アンリオ(以下アンリオ)。アンリオは1808年創業時から、アンリオ家が7代に渡って家族経営しているシャンパンメゾンです。
    ランスにあるメゾンはまさに質実剛健という言葉が似合いそうな建物で、外見よりも品質にこだわるアンリオらしい印象です。
    訪問した日は2011年ヴィンテージの瓶詰め作業が行われていました。
    アンリオは瓶熟期間を長く取るため、スタンダードクラスのブリュット スーヴェランでも今瓶詰めされて出荷されるのは2015年。それまでこのメゾンの下にあるカーヴでゆっくり時を経ます。

  • 醸造責任者のローラン・フレネ氏
  • この2011年の原酒を醸造責任者のローラン・フレネ氏と共にテイスティングしました。アンリオにとって重要な4つのグランクリュ畑の原酒です。まだ瓶詰めされたばかり、ワインとしてはまだまだ時間が必要ですが、それぞれのキャラクターと役割がわかる興味深いテイスティングとなりました。まずはピノ ノワールの原酒2種類です。

    マイイ

    モンターニュ ド ランスの最北にあるマイイ村の北向きで北風の影響を受ける畑です。生き生きとした生命力がありポテンシャルを感じます。一方でしっかりした酸があり、攻撃的な側面もあります。この強い側面は、長い瓶熟期間を経て穏やかになり、ブレンドして3年後にはまとまりが出てきます。まっすぐで厳格さがあります。

  • ヴェルジ

    モンターニュ ド ランス、ヴェルジ村にある北東向きの畑で、東からの陽を受ける場所にあります。そのためマイイに比べ3〜5日ほど早く収穫が始まります。女性的で、イチゴのような香りがあり、豊かで女性的なワインです。

  • ヴェルジ畑

アンリオで使うピノ ノワールは多くが北向きの村の北斜面にある畑のものです。かつ、過熟する前に収穫を行うため、酸がしっかりしたブドウとなります。南向きの畑や過熟したブドウを使うと、ピノ ノワールの味わいが強かったり、もったりとした味わいのものになってしまうことがあるため、エレガントでピノ ノワールとシャルドネの味わい両方を生かしたアンリオスタイルとは異なってしまいます。
そのため、良いクオリティの過熟前のブドウを使い、ボトルの中で法定期間よりも長い時間をかけ、じっくりアンリオスタイルに合う味わいを造り出しています。

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